後半戦展望&前半戦回想  アリーグ東地区

                           ゲーム差
1 ニューヨーク・ヤンキース    56勝31敗 
<    
2 ボストン・レッドソックス    48勝39敗    8.0
3 タンバベイ・デビルレイズ    42勝46敗   14.5
4 トロント・ブルージェイズ    39勝49敗   17.5
5 ボルテティモア・オリオールズ  38勝48敗   17.5
4月はヤンキースが勝率5分と意外なスタートとなった東地区だったが、終わってみればヤンキースの独走、そして2位がレッドソックスと、ここ数年通りの順位となった。 3位以下は、やや波乱発声。チームが誕生して以来ずっと最下位だったデビルレイズが、最底辺から脱出した。 その最大の原因は、この地区の2強にはかなわないが、他の地区なら、優勝争いをできる力をもったブルージェイズが、本来の姿を全く見せていないこと。 4番のデルガドは絶不調、エースのハラディは昨年のサイ・ヤング賞の面影がなく、今のところ二線級投手の活躍に甘んじている。特にハラディの不調は、とても痛い。元々打撃のチームであるブルージェイズデルガドが打てなくても、代わりの選手が数人いるが、投手の方ではハラディ以外の先発はみな、平均的な能力の持ち主なので、彼の代わりになる投手がいないのだ。 逆にヤンキースレッドソックスが不調の波があっても、勝ち続けられるのは、先発陣に一流クラスの投手を3〜4人持ち得ている事。 短期決戦でないシーズンの場合、とにかく勝つ確率の高い投手を何人揃えたかで、ほぼその年の勝利数が決まってしまうので、この差は大きい。 ただデルガドも、ハラディも超一流クラスの選手たちなので、最後まで低迷してい るとは考えにくい。そのためブルージェイズが今以上の転落を続けることはないはずだ。 オリオールズは予想通り、オールスターのホームラン競争で優勝したテハダや、守備のユーティリティプレイヤーから、32才にして打撃開眼したメルビン・モーラなどバッターには光る選手がいるが、投手陣が壊滅。エースのポンソンで、3勝12敗では…。 デビルレイズはこのペースでいけば、チーム創立以来の目標70勝(92敗)到達は、問題ない。チームの新記録となる勝利数をあげられそうだ。 そして注目のプレーオフ。予定通りレッドソックスは、勝率でリーグ3位につけ、ワイルドカードプレーオフ進出最有力候補だ。 ブルペンが混沌としていた昨年とは違い、クローザーには昨季セーブ王のフォークがおり、 先発ローテーションには、頼れるタフガイ・シリングが加入している。水準以上の打線に、3人の一流先発投手(ペドロ・マルティネス、シリング、デレク・ロウ)、そして一流のクローザーをそろえられた今年、プレーオフで再びヤンキースと戦うことになるならば、昨年とは違う結果になる可能性は高い。戦力はほぼ均衡。あとは勝利への執着心の大きさだけではないでしょうか。