2004チーム戦力分析 ア・リーグ東地区

                  投手力  攻撃力   総合力 
ニューヨーク・ヤンキース     A    S     S
ボストン・レッドソックス      A    A     A
トロント・ブルージェイズ     C    B     B
ボルティモア・オリオールズ    D    C     D
タンバベイ・デビルレイズ     D    C     C

(戦力分析)
ニューヨーク・ヤンキース
メジャー最高の選手アレックス・ロドリゲスが加入し、他にもメジャー1打球の速いスラッガー・シェイフィールド、90年代最高のリードオフマン・ロフトンを獲得し、史上最高の打線ができあがった。投手陣もクレメンス、ペティト、ウェルズが抜けたが、変わりにドジャース、エキスポズからエースのブラウン、バスケスを獲得。不安は、先発四番手以降が実績のない若手ということだけ。不動の守護神リベラに、メジャー1の中継ぎ投手クアンリトルの獲得、カーセイの復活でブルペンも充実。問題は選手の高年齢化だけだろう。

・ボストン・レッドッソックス
今オフ投手陣の補強に大成功。ナリーグ最高の右腕「馬車馬」カート・シリングに加え、アスレッチクスから昨季セーブ王のキース・フォークを獲得。これで大エースのペドロ・マルティネスに、ロウ、ウェイクフィールドの4人で先発陣の層の厚さはリーグ1になった。打撃陣もヤンキースに比べれば、名前負けするがリーグ屈指の攻撃力を誇る。二塁手ポーキー・リースの加入で守備のバランスは格段にアップ。10月のヤンキースとのプレーオフが、本当の戦いか。

トロント・ブルージェイズ
最大の弱点は先発陣。昨季サイ・ヤング賞のエース、ハラディに続く先発投手がいない。バティスタ、リリー、ヘントゲンはいずれも10勝前後が実力の限界か。さらにクローザーも未だはっきりしない。攻撃陣はデルガド、ウェルズの長距離砲の周りを巧打者が固める。長打力はないが線になったら、怖い打線になる可能性はある。しかしヤンキースレッドソックスの上位2チームに勝ち越すのは容易ではない。そのためにはあと何か一つ、欲しいところ。

ボルティモア・オリオールズ 
3割30本打てるショート、ミゲール・テハダの獲得に成功。さらに「打てる捕手」シャビ・ロペスや通算本塁打500本までカウントダウンのパルメイロも獲得する。だが攻撃陣の目玉が、移籍したその三人だけというのは余りに寂しい。チームの躍進には、ギボンズなど若手の成長が必須。投手陣はさらに貧弱で、先発投手で昨季2ケタ勝ったのはエース・ポンソンだけ。下手をすればデビルレイズに抜かれる可能性まである。

タンパベイ・デビルレイズ
昨季はようやく若手が育ってきた。アベレージヒッターのバルデリは最後まで新人王を松井らと争い、クロフォードは盗塁王を獲得した。生え抜きの大砲ハフは初めて30ホーマー100打点をクリア。あとは彼らに続く打者の登場を期待したいところ。先発投手陣はいずれも20代で、どう化けるかがチームの浮沈を握る。巨人より予算の少ない貧乏球団の意地を見せるか。チーム悲願の70勝(昨季は63勝)は、今季こそ達成できるだろう。