2004チーム戦力分析 ア・リーグ中地区

                  投手力  攻撃力  総合力
ミネソタ・ツインズ            C+    B´   B´
シカゴ・ホワイトソックス        B´    B    B´
カンザスシティ・ロイヤルズ      E    B    C
クリーブランド・インディンアンズ    D    D    D
デトロイト・タイガース         D    D    D

(戦力分析)
ミネソタ・ツインズ
ここ数年低予算ながら好チームを作ってきたが、選手が成長すると予算の問題で引き止めれれない光景は今年も見られた。今オフには捕手ピアジンスキーや、リーグ屈指のセットアッパー・ホーキンス、02年セーブ王のグァダードがFAでチームを去った。攻撃陣に大砲はおらず、全員が中距離打者。チームリーダーのトリ・ハンターは現在メジャー最高のセンターだが、彼を活かすためにも一人はスラッガーが欲しい。投手陣は、サンタナ、カイル・ローズといった若手が育ってきたが、彼らに続く先発投手の絶対数が少ない。今年もチームワーク勝負。

シカゴ・ホワイトソックス
昨季は31才ローアイザが突如21勝をあげる大ブレイクを起こし、オールスターの先発までつとめた。その成績は明らかにできすぎだったが、クレバーな若い左腕バーリーや、首脳陣の期待も高いガーランドなど先発陣はまずまず。問題は02年のセーブ王ながら、昨季大スランプにおちいったビリー・コッチが復活できるかどうか。高津が出場できる余裕は十分。攻撃陣はオルドネス、トーマス、リー、バレンティンと30ホーマー打てる選手を4人もそろえながら、大味な打線というイメージは否定できない。相手の隙につけこめないようでは、いつまでも万年2位の座が定位置だろう。

カンザスシティ・ロイヤルズ
一昨年の100敗から、一時は地区優勝かと思われるほどの快進撃を昨季は見せた。最後は力尽きたがこのメンバーで大健闘。オフにはかっての打点王ホアン・ゴンザレス、元中日で長距離砲のマット・ステアーズ、ベテラン捕手サンティアゴなど野手の補強は上手くいった。ここに生え抜きのスイーニーやベルトラン、松井との新人王争いに勝ったベローアが加わる攻撃陣は悪くない。ただ問題は投手陣。元阪神のダリル・メイ(昨季10勝)がチームのエースでは、先が思いやられる。投手陣の整備が出来なければ、去年の躍進は期待できないだろう。

クリーブランド・インディンアンス
かっては地区優勝の常連も、球団の年俸削減方針で、02年から選手をどんどん放出しはじめた。その結果、映画「メジャーリーグ」でおなじみの暗黒時代が戻ってきつつある。チーム唯一のオールスター選手も、36才のショート、ビスケルだけでは未来がない。攻撃陣も、投手陣も今のままでは、選手の絶対数が足りなさ過ぎる。マイナーにいる多田野(立大卒)も、チームがこの状況ならメジャー昇格どころか定着の可能性もあるだろう。

デトロイト・タイガース
昨年は100敗どころか119敗(43勝)もしてしまった。あと1敗でメッツが62年に記録した最多敗戦記録に並ぶところだった。低予算、若手は育たない、フロントの選手補強も上手くない、の三重苦でぶっちぎりの最下位。今季もその傾向に基本的な変化はない。かってはゴールドグラブ賞二塁手とはいえ、落ち目のビーニャに6億円も払ったり、使えない選手に高年俸を払う球団の姿勢には疑問が残る。少ない予算は下部組織に投資するのか、あるいは核になる選手をある程度高額でも獲得するのか一貫した方針が欲しいところ。中村ノリもこのチームなら即レギュラー。