2004チーム戦力分析 ア・リーグ西地区

                 投手力  攻撃力  総合力
オークランド・アスレチックス   A´   B    A´
シアトル・マリナーズ        A´   B´   B+
アナハイム・エンゼルス      A´   A    A´
テキサス・レンジャース       C´   C+   C´

(戦力分析)
オークランド・アスレッチクス
ジート、マルダー、ハドソンの先発3本柱は、今季もメジャー随一の安定感を誇る。怪我さえなければ3人で45勝は最低クリア。これに昨季ワールドチャンピオンのマーリンズから14勝を上げたレッドマンが加入。問題はセーブ王コッチの抜けたクローザーを、マリナーズからきたアーサー・ローズがつとめれるかどうか。3年連続ゴールドグラブ賞の4番サード、シャベスは、今季がアスレッチクス最後のシーズンになる可能性は高い。安い予算でそこそこの打線をつくるジーンGMの眼力は、例年通りさすが。

シアトル・マリナーズ
実はここ3年間で、メジャーで最も勝利数の多かったチームであることは、あまり知られていない。それも名GMパット・ギリックの存在が大きいが、彼も去年で長年のGM生活から勇退。アスレチックスには先発陣の質で劣るものの、5人全員が2ケタ勝利と量では勝る。しかしソリアーノ、長谷川からツインズから獲得した02年セーブ王のグァダードとつなぐ終盤のリレーは一級品。攻撃力はスピージオ、オーリリアが加入し、ややアップ。40歳のエドガーやイチロー頼みだった打線を変えられるかが今季のポイントになるだろう。

アナハイム・エンゼルス
1昨年のワールドチャンピオンも、昨年はちょっとお休み。ディズニーグループからオーナーが新しく変わり、今オフは大補強を敢行。勝つなら今しかないが、やや打高投低傾向。ゲレーロ、アンダーソン、ギーエンの外野はどこと比べても見劣りしない。ここにサーモン、アースタッド、エクスタインなどの曲者がからむ打線は当たり出したら、止まらないだろう。投手力ブルペンはリーグ屈指のクローザー・パーシバルを筆頭に充実してるので、先発が終盤まで持ちこたえられれば面白い。激戦の西地区を制せれば、ポストシーズンもいいとこまでいくはず。

・テキサス・レンジャース
2,3年前までは常勝チームをつくると意気軒昂だったオーナーも、毎年の最下位にやる気をなくし、昨年からは年俸削減を始めた。A・ロッド放出はその一環。攻撃陣は長年チームの主砲だったパルメイロやホアン・ゴンザレスを出し、ヤンキースからソリアーノを獲得。一気に若返った打線となった。将来性は高いが、爆発は2,3年後だろう。内野に比べて、外野の層は薄く、田口もこのチームなら3割前後打てれば即レギュラーになれる。投手陣は年俸15億円の不良債権、パクは怪我から復帰できるかどうか。彼以外はパッととしない投手陣で早くも最下位決定は濃厚。