’04 アリーグ優勝予想 まずは東地区から

            「優勝予想」
東地区 ニューヨーク・ヤンキース
中地区 ミネソタ・ツインズ
西地区 アナハイム・エンゼルス 
ワイルドカード ボストン・レッドソックス
(優勝チームを除く全地区最高の勝率チーム)

「各地区分析」
・東地区
この地区ではヤンキースレッドソックスの力が投手力、攻撃力ともに他の3チームを圧倒。この2チームと対等に戦うには、先発投手に3人、クローザーに1人は一流投手を配置する必要がある。あとは中継ぎ陣に、一流半投手が一人は不可欠。
そうでなければ、短期決戦ならまだしも162試合戦うシーズンでは、コンスタントに勝利を積み上げることは出来ない。とにかく長いシーズンでは投手力があるチームが圧倒的に有利。打撃でものにする試合よりも、投手力でものにする試合の方がはるかに多く、どれだけ投手陣を整備できるかに地区優勝はかかっている。
打撃力ももちろん重要だが、それもとった点を守れる投手力がある程度なければ、点をとってもその分取られるチームになってしまい、安定はしない。
その点でブルージェイズは打撃には6年連続30ホーマー、100打点のデルガド、投手には昨年のサイ・ヤング賞投手ハラディと投打に核を持つが、ハラディ以下の先発陣が手薄で、長丁場を戦うには苦しい。彼に続く先発、バティスタ、リリーはコントロールピッチャーで悪い投手ではないが、絶対的な力のある投手ではない。そのためシーズンを通して一定した調子を維持することは難しい。
一方レッドソックスには、ペドロ・マルティネス、シリング、ロウ、ヤンキースにはムシーナ、ブラウン、バスケスとそれぞれ3人の一流投手が先発にいる。この点で他のチームを圧倒している。
さらに試合をしめるクローザーの点でも、この2チームは優れている。ヤンキースには昨季40セーブのリベラ、レッドソックスには43セーブのフォークがいるが、ブルージェイズの来季クローザー候補のスピアはわずか9セーブ。防御率も4点台。このようにブルージェイズ投手力で、完全な遅れをとっている点がこの地区で優勝するには致命的であろう。
あとの2チーム、オリオールズデビルレイズにいたっては、全くの優勝圏外。オリオールズには投手が、デビルレイズには経験が足りない。
アリーグ東地区は、今年も2強独占の状態である。あとはレッドソックスヤンキースのどちらが優勝するかだが、若干中継ぎ陣と打線の破壊力の点でヤンキースに軍配があがる。さらにレッドソックスには、ヤンキースジーターやバーニーのような勝利に必要なことを知っている選手がまだ現れていない。
その点を苦慮して地区優勝にはヤンキースをあげたが、選手の総合力でアリーグ他の12チームを引き離すレッドソックスワイルドカードで、プレーオフに進むのは間違いないだろう。